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ケイケイの映画日記
by ケイケイ
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■「沈黙-サイレンス-」
宗教は長い年月を掛けて受け継がれるもの。それがその時代時代のリーダーによって、自分の思惑や感情が混じってしまうと思うのです。それが神の教えだと言い伝えられ、その次に受け継ぐ者もまた、自分の感情を入れ込む。末端の信者は、正しく教えを受け継いだ人を、師に選ぶリテラシーを持たなくてはいけないのだと思います。棄教してしまったロドリゴですが、煮え湯を飲まされたキチジローが、最後まで彼に寄り添い、ロドリゴがキチジローに「ありがとう」と言葉をかけた時、初めてこの厳しい作品中、涙が出ました。ロドリゴは立派な神父です。

フェレイラは、「日本は沼地で、キリスト教は育たない」と言います。かつて沼地であったのに、立派に信仰者は増えている。それはキリスト教だけが偉かったのではなく、日本と言う国が、成熟したから。それが一番だと思います。決して沼地に戻りませんように、切に願います。

01月25日(水)
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