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ケイケイの映画日記
by ケイケイ
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■「フレンチアルプスで起きたこと」
うちの夫もトマスみたいな「謝らない」ところは、多々ありますが、ここぞという時は、家族を守ってくれました。被災者の方々には、申し訳ないくらいの被害でしたが、阪神大震災の時も、息子たちが小さかった事もあり、一人で奮闘。うちの夫は危険予知感度が異常に高くて、運転の時もたっぷり過ぎる車間距離、海水浴や川遊びでは、どんなに浅瀬でも子供から目を離さず、キャンプの時でも「遊びに行っていい?」と騒ぐ息子たちを小突きながら、「テント作ってから!」と、怒鳴る。「自分が家族を守れる限度で遊ばせる」がモットーの夫。少々鬱陶しくもありましたが、私たちがキャンプをした場所で、二週間後、夫婦でテントを設営していて、先に海に飛び出した子供三人が水難にあったと言うニュースを聞いた時、どれほど夫には感謝した事か。正にここ一番では、敬意を集める人でした。
翻って家族を養って、そこそこ裕福そうで、普段は妻子から敬意を持たれていたはずのトマスが、一瞬で(それも家族は無事なのに)失墜してしまう。やはり男性には、女子供を守ると言う気概は、時代が変遷しても、失って欲しくない特性なのだと思います。それは女性に母性を大切にして欲しいと思う気持ちと一緒。男女は平等でも、各々優れた特性は、尊重して未来永劫守って行きましょうね。
で、それでも謝らないトマス。俺はダメな男なんだー!と自虐して号泣するも、それでも謝らない。妻が望んでいるのは、こういう形の懺悔じゃないのに。「俺が悪かった。これからは絶対家族を守るよ」と、最初の方で謝っていれば、こんな大層な事にはならなかったのに、この期に及んでもまだ言えない。本当に何で?もうこれは、社会問題にしていいかも?。エバはもう一度、夫にとって一番大切なのは、私たちだと信じたいだけなのに。
子供たちが、両親を気遣っている様子が健気で、本気で泣けました。特にみっともなく、例の兵庫県代議士のようなトマスの号泣っぷりに、「パパー、泣かないで!」と取りすがる様子には、私が号泣。エバはシラケたまま。そしてシラケたママに、「ママも来て!」。有難きかな、子供とは。血は水よりも濃いねぇ。自分たちの危険にさっさと逃げ出した父親の涙に、すっかり怒りは水に流しています。この光景は、やっぱり夫婦は他人だわねぇと痛感。子供は忘れても、妻は一生忘れませんから(笑)。
私の望んでいる事は、こういう事なの!と、実力行使で教育的指導をする妻。夫は妻の望んだ行動を取ってくれますが、それが妻の仕組んだ事だとわかっているのか?わかっていないようです。夫族がかように鈍感なのは、万国共通なの?世界的な問題ですよ。
うちの夫より危険予知感度が上がったエバの様子は、今後ネチネチ蒸し返す予感必死でした。いや私だって「あの時、アンタは私と子供を置いて・・・」と忘れた頃に言い続けますよ。スウェーデンの夫婦が、まるで隣の夫婦のように身近に感じました。雪山の目にも涼しい風景と同じくらい、心も涼しくなる作品。既婚者には、暑気払いに打って付けです(笑)。
07月22日(水)
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