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ケイケイの映画日記
by ケイケイ
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■「円卓 こっこ、ひと夏のイマジン」
私が一番印象に残ったのは、変質者に襲われたこっこが、誰にも言えず鬱屈を抱えて家族にあたるシーンです。作品内ではシュールに描かれていますが、これは性犯罪を表していると思いました。恥ずかしさと怖さが怒りとなって、マグマのようになったこっこ。こんな愛情に満ちた家庭の子でも、親に言えないのですね。いじめの被害者でもそうでしょう、子供には子供のプライドがあるのです。子供に異変があるときは、ただの反抗期と捉えず、注意しなければいけませんね。
私はこまっしゃくれた子役は苦手で、正直愛菜ちゃんもイマイチでしたが、この作品は、彼女の演技力あってのものだと、痛感しました。とにかく上手い!生まれは兵庫の彼女、今は東京に引っ越して関西弁は忘れてしまったそうで、猛勉強したとか。見事な主演女優ぶりでした。他にも子役たちが素晴らしく、嫌味な子が一人もいない。特にぼっさん役の伊藤くんの素朴さには、感激しました。大阪の子は、どぎついだけではありませんのでね、あしからず。関ジャニの中で、私はこの作品の丸山隆平が一番好きなのですが、中堅になりかけの若手の教師の雰囲気が出ていて、良かったです。こんな先生やったら、きっとお母さんたちも足繁く学校に来てくれそうですね。
「人と違うことはかっこいい」。これは他者を尊重するという事。「赤ちゃん生まれるのが嬉しなかったら、別に喜ばんでもええ」と言うぼっさんのアドバイスも、同じですね。そして同級生の幹さんの気持ちをイマジンした二人。紙吹雪で応える幹さんの笑顔を、ぜひ覚えておきたいと思います。
この家に育ち、友達と過ごしたひと夏の事、覚えておいてね。大人になって苦しいとき辛いとき、きっとこっこの人生の糧になる日々だと思います。とにかくずっと笑顔で観ていました(たまに泣く)。観た後、元気いっぱい心が豊かになる作品。
06月28日(土)
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