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ケイケイの映画日記
by ケイケイ
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■「それでも夜は明ける」
作り手の思い入れに、熱さや「入魂」と言う言葉が想起出来なかったのは、私だけかもわかりません。でも現在自分が感じている本心なので、書いておきます。この題材で私が一番感銘を受けたのは、アラン・パーカーの「ミシッシピ・バーニング」です。舞台の町の黒人たちもこの作品の奴隷たちのように、四面楚歌の毎日。それを救ったのは、ジーン・ハックマンやウィレム・デフォーのFBIの外部の頑張りだけではなく、猛烈な差別主義者を夫に持った、フランシス・マクドーマンドの勇気だったと思います。差別を無くすのは、外部からや被差別者の頑張りだけではなく、差別する側の内部からの勇気が必要条件だと、私は思います。
私がこの作品で一番感動したのは、再会した妻子に、「長年放ってしまい、済まなかった」です。誘拐され奴隷に売られ、心身を蹂躙される生活を送りながら、自分は夫・父親であるという事を、彼は忘れなかった事です。そのお蔭で自暴自棄にならずにすんだ。知性や誠実さは、自分の身を守ってくれるという事なのですね。
03月21日(金)
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