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ケイケイの映画日記
by ケイケイ
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■「ヴィヨンの妻 〜桜桃とタンポポ〜」
松たか子が絶品。楚々として愛らしいのに、豪気で大胆な佐知を、おっとりとしてユーモアたっぷりに演じています。そんな彼女ですから、「夫に心中された妻は、それからどうやって生きればいいの?」と涙ぐむシーンや、パンパンから真っ赤な口紅を買うシーンが、本当に切なくて。私が苦手な浅野も相変わらず大根ですが、自分ばかりが可愛い大谷を演じて、今回はそこそこでした。嫣然とした広末にもちょっと感激しましたが、考えれば彼女、もう30なんですよね。

「人非人でいいのよ」と、温かく夫を包む佐知。大谷に太宰を重ねると、本当に妻にとってはこれ以降も「ひとでなし」ですが、太宰は佐知に妻の理想を見出していたかも知れません。

10月14日(水)
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