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ケイケイの映画日記
by ケイケイ
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■「南極料理人」
電話の横の「一分760円。かけすぎは身の破滅」の張り紙は、今ならインターネットで解消なのにと、しんみりしました。超遠距離恋愛の顛末、妻に反対されながらも、好きなこの仕事に励む者、左撰されたと喚く者など、さらりと背景を描いているのが良かったです。私が一番ぐっと来たのが、からあげのシーン。西村の妻(西田尚美)は、「お父さんが南極に行ってから、毎日楽しくてしょうがありません」と、ふざけたことをファックスしてくる嫁ですが、それは夫に心配かけまいとしてだなぁと、わかりました。しかしもうちょっと優しい言葉がかけれんのか?と、ムッとした私(だって年頃の息子がいるんですもの〜)。
しかし隊員たちの作った胸やけするからあげで、西村に涙させるとは、一本取られました。まずくたって、西村にとって、あれは家庭の味・妻の味なんですよ。尻に敷かれたって、悪態つき放題されたって、いいじゃないの息子が幸せならば。後で嫁の本心のフォローも入り、こう言うときは絶対姑は何も言っちゃいけないんだと、深く勉強になりました。(って、息子たちにお嫁さん来てくれるのかしら?)
その他キャストが全て素晴らしかったです。今回初めて観るキャストもいましたが、堺雅人以下、豊原功補や生瀬勝久、きたろうなど、曲者役者たちの意外なほどの素直な演技ぶりは、そのまま作品の好感度アップに繋がりました。特にきたろうが良かったなぁ。あの絶妙の間合いとラーメンに対する愛。どんな御馳走より、あのラーメンが一番おいしそうに感じました。ありふれた俗っぽい食べ物であるラーメンへの執着で、彼らのシャバへの懐かしさを表していたんだと思います。
これからも毎日頑張ってご飯を作ろうと、元気づけてもらえました。この作品を観て、毎日ご飯を作ってくれる人に、皆さん感謝してね。お願いしまーす。
08月27日(木)
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