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ケイケイの映画日記
by ケイケイ
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■「アマルフィ 女神の報酬」
「相棒」もこの作品の犯人も、気持ちはとってもわかります。でも「あなたの言う事は正しい。でもやり方が間違っている」と、西田敏行に向かって断言した水谷豊からは、観客も西田敏行も救われたでしょう。しかしこの作品での黒田の決めゼリフ、「法人を守る。それが外交官の仕事だ」って、誰が納得出来るの?
この作品で一番光っていたのは、風光明媚なイタリアのロケ地より、天海祐希でした。子供を誘拐され狼狽し、勝ち気で猛々しいだけの母だった彼女が、少し落ち着き周りを見渡し、黒田を始め、たくさんの人に迷惑をかけているのだと、自覚しはじめての演技の変化の仕方などとても自然で、紗江子という女性の母性の確かさと誠実さが的確に浮かび上がります。母は強しを感じさせながら、女性としてのか弱さを感じさせる演技も上手かったです。
この作品で一番褒めてあげられるのは、紗江子と黒田や佐藤浩市演じる男性と、恋仲にしなかったこと。娘が誘拐されているのに、そんな展開になったら、わたしゃ「大奥」の天英院並に罵詈雑言浴びせたかも?
でもヒットするんだろーな。私が観た回もまずまずの入りでしたし。お金をかけた、お手軽でお安い作品でした。
07月20日(月)
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