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ケイケイの映画日記
by ケイケイ
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■「魔法にかけられて」(吹き替え版)
そして結論づけは、いつもよりちょっぴろほろ苦さを含めながらも、やっぱりディズニーらしいものでした。ひと安心している自分に、ちょっと苦笑い。ロバートとエドワードは、現代と古典的な男性像の対比になっていたし、ジゼルの思わぬ勇者ぶりと、ロバートの婚約者ナンシーの、キャリアウーマンとして口には出せぬ本音を見え隠れさせて、これも上手く対比させていたと思います。ちょっとラストの舞踏会以降がバタバタしたけど、まぁOKでしょ。
出演者はみ〜んな、とっても良かったです!アダムスは本当にお伽話のプリンセスみたいで、とっても可愛かった!実年齢は30半ばだそうですが、全然無理が無かったです。ただ舞踏会での姿は現代仕様だったので、実年齢が出てしまい残念。もう一度彼女の一世一代のコスプレが観たかったので残念です。私的にはカーテンを切って服を作ってしまうことに感心しました。だってスカーレット・オハラだって、やってたじゃん。自分の境遇が恵まれないからといって、着飾る楽しさを放棄することはないよね。浮世離れしながらのこの女子パワーは、嬉しかったです。
私がとっても楽しみにしていたマースデンも良かったわ〜。彼ってね、悲劇のサイクロップスや、「きみに読む物語」では、罪もないのにヒロインにふられ、「スーパーマン・リターンズ」では、ロイスの本当の心はスーパーマンのもの、と、いつも可哀想な役回りばかり。ハンサムで素敵なのに、なんて可哀想、とっても可哀想、本当に可哀想と思い続けている間に、好きになってしまいました。(よくある話だよ)天然ぶりをフル回転させながら、生涯の女性と決めたジゼルを、一生懸命愛し守ろうとする姿に、私は大満足。「ヘアスプレー」に続いて、明るい彼が見られて嬉しかったです。
デンプシーの役柄も、気弱で誠実な人で私のタイプなので、これまた気に入りました。ティモシー・スポールは、出ているのを知らなかったのですが、アニメの時あまりに彼にそっくりなので、あぁ出ているんだとわかった次第。憎めぬ小悪党役で、子どもたちも気に入った事と思います。
そしてとっても心に残った言葉は、「夫婦は良い時も悪い時もあるわ。悪い時に良い時のことを、全て捨てなくてもいいと思うの」という、これぞ現実と理想を絶妙に迎合させたセリフです。これは観にきた親世代向けかなぁ。結婚生活26年目の私には、本当に含蓄のあるお言葉です。
私も大昔は、白馬に乗った王子様(夫のことだよ)が私を幸せにしてくれるのよ!と、胸一杯に秘めての新婚生活でしたが、あっさり夢破れ、結局自分を幸せにするのは、夫でもなく親でもなく子でもない。自分自身なんだと、紆余曲折しながら悟った時から、人生が楽しくなってきたもんです。そう悟るとね、今までと違う形の愛が見えてくるのですね。
恋と愛は違うし、愛と結婚もまた別モノ。だけどスタートはやっぱり「恋」。幾つになっても恋心とはウキウキするものです。私は夫が早死にしてくれないと、もう恋の機会はないけど、公園のミュージカル場面で、ボーイ・ミーツ・ガールのジジババの、浮かれた様子は楽しげでした。長生きすると、いいことあるかな?
03月28日(金)
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