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ケイケイの映画日記
by ケイケイ
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■「幸せのちから」
クリスはずっと息子の手を離しませんでした。リンダも息子と暮らしたかった。でも彼女は結局息子の手を離したのです。クリスもリンダも子供を愛していました。しかし愛以上に、クリスは息子がいなくては生きていけない人なのです。依存という言葉が最近あまりよくない使われ方で表現されますが、必要という言葉に置き換えるとどうでしょうか?クリスが生きていくのには、息子が必要だと。自分の存在が、父から愛され必要とされているという喜びが、過酷な境遇をこの健気な5歳の男の子が受け入れ頑張った理由だと思います。親の愛とは、お金や物ではないのですね。
サクセスストーリーとしては物足らず描き足りませんが、父子愛として観れば、心温まるお話です。映画的にもそちらへ力点を置いて描いていたと思います。その辺がヒットの理由でしょう。オスカーにノミネートされたスミスの演技では、寝るところがなく、駅のトイレで息子を抱きながら一晩明かす時の涙が良かったです。親としてこんな情け無いことはなく、その気持ちが充分伝わってきました。ジェイデンはとにかく可愛い!天真爛漫で無邪気、偉大な父に一歩も引けを取らず、というより、実の親子が醸しだす自然で暖かな雰囲気は、ジェイデンが引き出したと思います。次はパパ抜きで出演するかな?
簡単にクリスがその後、会社を作って成功する字幕が出ますが、私はそれより、就職が決まったクリスが息子を連れ、NYに旅立ったリンダを迎えに行って欲しかったです。実話が元なので無理なんでしょうね。
02月26日(月)
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