ID:10442
ケイケイの映画日記
by ケイケイ
[928187hit]

■「母たちの村」
そしてフェミニズムというと、VS男性という図式になりがちですが、この作品では因習に自ら縛られる保守的な女性たち、コレたちに賛同しながらも、長老たちに否定される男性の葛藤も盛り込んでいて、視点はとても公平です。男性の理解なくば、女性の心身の解放は望めません。男性たちを糾弾するだけの作品にはない、知性が感じられました。同じアフリカの男性であり、作品の中の長老たちよりまだ年上の80代のセンベーヌ監督が撮ったのは、とても深い意義があることだと思いました。

私はアフリカ女性の健康的な褐色の肌、大きな胸、しっかりしたお尻を見ると、孕む性をこれほど表現した女性たちはいないなと、いつも強い母性を感じます。原色の民族衣装に身を包み、かいがいしく動きながらも、ゆったりとタバコをくゆらし姿が大らかで素敵です。あまり目にすることのないアフリカの村の日常が垣間見えるのも見所です。エンディングで流れる「女性よ、学びなさい」と訴えかける歌が印象的。「母は強し」は、万国共通のようですね。

余談ですが、一夫多妻って男性にとっては本当に楽しいもんなんでしょうか?妻が何人もいるなんて、想像するだけでも冷や汗が出る男性の方が多いと思うんですけど〜。あくまで妻ですよ、愛人さんじゃありませんので。

09月29日(金)
[1]過去を読む
[2]未来を読む
[3]目次へ

[4]エンピツに戻る