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ケイケイの映画日記
by ケイケイ
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■「酔画仙」
メヒャンからも。その圧倒的な才能のため、弟子たちは彼の人柄は慕っているのに、自分の限界を思い知らされ次々スンオプから去っていきます。彼はそのことを受け入れ、生涯守るものもなく、束縛されることも嫌います。宮廷画家として暮す人生は、飼われているのといっしょ。自分の人生の主は、一生自分なのですね。家名や名誉にがんじがらめになったヤンバンの人たちと接っしたスンオプは、一度も自分の出自を呪いませんでした。

キムは直接スンオプに絵を教えたのではありませんが、彼が生涯「先生」と呼んだのはキムだけでした。年老いた者同士の良き師と弟子の姿は、親子の情とは違う味わい深さを感じます。子供たちが独立し、夫を見送った後は、誰にも何も告げずに、一人放浪するのも悪くないかな、などと生まれて初めて考えました。

03月31日(木)
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