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声優さんと映画とアニメと
by まいける2004
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■監督と役者
彼は非常に体を鍛え、自分の意思でかなりの身体コントロールができるすばらしいレベルの役者さんだと思います。さすがに、長年アクション物を数こなしているだけのことはあります。彼は高校時代はレスリングでかなり強かったみたいですが、怪我で方向転換せざるをえなくなって、役者を目指したのでしたっけ(アレ?どこかの金髪の人と似てる?)。宇宙戦争では、逃げまどうシーンの、ちょっとダサくみえる逃げっぷり、これがまた上手い。なるほど、スパイでもなければ殺し屋でもない、単なるやんちゃな一市民ですから、スタントまがいのアクションはできない、でも、かろうじて危機から体を回避しながらも、全身好奇心の猫のように、目の前で起きているトンでもない事態がどうなるのかを知ろうと、動きながらも目をきょろきょろ、そしてきわどいタイミングで逃げ惑う様。
対照的なのが、コラテラルでの、すばらしく訓練を受けた軍用犬のようなしなやかな身のこなしでの銃さばきに格闘技、それが計算違いに取り乱し混乱していくにしたがって、手足がばらばらな動きをはじめ、素で転倒してみたり・・・トムはアクションにおいては、天才的であり、尚かつ努力で高いレベルに技を磨き上げたすばらしい役者だと思います。

動きの天才といえば、一見鈍感で鈍そうに見えるユアン・マクレガー。
彼も実はすばらしい身のこなしの役者の中の役者さんらしい、確かにアクション映画の出演も多い。かのビックフィッシュで、実写とCGの合成のために複雑な動きを監督が要求しても、リハーサルできっちりとその動きをマスターし、本番ではいともたやすく、リハと寸分違わぬ身のこなしをしたと、監督さん感心しきりでした(特典映像から)。ユアンは、どちらかというと自分のカラーを出さずに役のカラーに染まりながらもしたたかに存在感を出してゆくタイプ、声優の森川智之に非常に似たポジションに居る役者ではないかと思っている。そんなユアンなので、どんなタイプの役でも、すんなりきっちりとこなしていけるのでしょう。
きっと今後も各監督さんに引っ張りだこであろうと思われます。

それから、アクションシーンの身のこなしでは、もう一人の天才がレオナルドディカプリオ君。
彼、結構ぼてぼてぼよぼよとした体してるからドンくさいか・・・なんて思っていたら、ブラッドダイヤモンドで抜群の山猫のようなしなやかで逞しい身のこなしを見せ付けてくれました。この子役出身の役者さん、童顔のせいで中途半端に可愛くて、若い頃はもてはやされましたが、その後が使い難いのか役に恵まれない数年間、どうしているのかなぁと思っていたら、彼にほれ込んでいるスコセッシ監督がギャングオブニューヨークやアビエイターなどでせっせと彼の演技者としての才能を開花させてくれていましたが、たしかに中間ぐらいの年齢のときは他の監督からはあまり呼ばれていなかったように思います。
でも、おそらく今回のブラッド〜の作品でのパフォーマンスを見た映画関係者が、彼がとてもすばらしい中年期のアクションもこなせる演技派に成長したことを確認したに違いないと思います。扱うテーマがダイヤモンドでなかったら、おそらくアカデミー賞は彼の手中に収まっていた、そう思えるほどのすばらしい仕上がりでした。そういう意味では役者としての今後の彼の動向が楽しみで。是非スピ監督と組んでほしい。

そう、アクションで言えば、ブラッド・ピットを忘れてはいけない。演技で語りたくなるけど、ブラッドはもう、演技では独自の領域にいる感じだけど、アクションはどうかなぁ、あまり印象にないなぁ、そつなくこなしている、そういう感じではない?彼って、おそらく努力の人なのではないかと・・・。

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11月08日(木)
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