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声優さんと映画とアニメと
by まいける2004
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■冬の蝉のように(微修正)
アニメータや作画監督、美術、脚本家、スタジオ、録音スタジオ、いろいろな組み合わせでいろいろなことが語れるのも、アニメの面白いところなんですが・・・今でもエンドロールでメカデザイン宮武一貴とかの名前をみると、おおやはりアレはヌエメカかぁとか、出淵なんちゃらという名前をみてはうーんブチメカかぁとか・・・あああ○×△■さんが美術か、どうりであの背景は・・・なんて講釈ばかり垂れてた若い時代が懐かしい(笑)。
最近は、原画だけ日本で、まるまる海外スタジオへ投げなんてめずらしくないので、どうにもこうにも判らない世界になってしまったし、アニメが多すぎで乱立しているせいで、知らない名前の方が多くて、寂しい昨今。
閑話休題でした。
冬蝉は日本人だけで作り上げたのですねぇ。
そういう意味では高くついた作品になっているということで、森久保君指摘の354(?)カットが良かったと言ってるシーンが後半終わり際なので、全体で400カットぐらいかな。
1カットで動画平均30枚ぐらいとすると(動くシーンは多いし、動かないシーンは少ない)動画12000枚ぐらい。製作コスト概算してみます。
原画1枚2000円としてカット400枚で80万円、動画1枚225円で(25年前は1枚140円でした、ぺいぺいと名のある人では倍ぐらいギャラが違うので、スタジオで丼で請け負うはずなのと、相場がそれほど値上がりしてる筈がないので、150円から300円として平均して225円)合計400万円ぐらい、プラス構成特殊効果撮影経費などが200万円ぐらい、声優さんのギャラ全部で100万円として、音楽音響関係コスト(スタジオ代含む)200万、宣伝その他で1000万、合計して切りの良いところで切り上げると2000万円。通常のアニメ1本(30分もの)が確か2〜3000万ぐらいとのことなので、TVオンエアーアニメ作品1本並の経費です。DVD1本で半額儲かるとして限定版と通常版の中間値ので1本につき3000円の儲けとして、2000万円の製造経費をたたき出す為にはには、6667本売らないと赤字。うーん、TVアニメでもめったにない本数なので・・・通常の1000本売れて元を取る勘定にしたとすると、制作原価300万円は作れないと思うの、儲けDVD1本あたり5000円としても1000本しか売れないと採算ラインから原価500万円でアニメを作らないとならない、これは相当なコストダウンが必要で宣伝は一切できない計算になる、等身大ポスターは宣伝費じゃまかなえない、誰かが持ち出しになって居ないか心配。腐女子はどれぐらい居るのかなぁ・・・3000本ぐらい売れるのかしら・・・
またまた閑話休題でした。
作品の世界へ戻ります。
静と動と怒りの演技コントラストが激しいメインの3人でした。
感情を叩きつける三木さんの上手さはもう絶品で、彼が号泣していると、やっぱりこっちも心が持って行かれて、思わず泣きそうになりましたし、本気の思いが痛いぐらいでした。そして静の秋月の森川さん、上手くなったなぁと感心。役としては難しい方を担当していて、大変だったと思うし、ご本人の性格からしても、相当に感情的にいれこまないと、動きのある演技ででてしまって、弱り果てた秋月にはならない、だからこそ、かなり前から徹底的に役作りをしてきたのだと思います。素晴らしかったです。今にも消えそうだったろうそくが、一瞬ぱっと燃える瞬間、それが遺書を書き終えた直後の草加とのやりとり、ここは本当に心臓が締め付けられるぐらい、痛々しい感じで、ここが一番気持ちが動きます。そしてクライマックスへ向かうモノローグ。絶品でしたねぇ・・・二人の息遣いもまたリアルでしたし、森久保君、本当に演技者として成長したなと思いました、あざとさが抑えられて、怒りの演技になっていました。
特典のキャストトークでは、呆然自失としている森川さんと完全に脱力している三木さんが可哀想なぐらい、早く仕事から解放してあげたい雰囲気。森川さんも三木さんもしゃべりながら泣いちゃうのではないかと・・・ここまで役の余韻を残したままの森川さんを、映像でみるのは始めてじゃないかな。
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06月23日(土)
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