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声優さんと映画とアニメと
by まいける2004
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■コンラッドにもう1票です(深夜に追記)
旦那が寝支度なのを横目に「半分のさつまいも」そして寝たのを見計らって「冬の蝉(第2巻)」を観ました。
「あした元気にな〜れー半分のさつまいもー」
復員兵な森川さんの出るシーンは、最後のチャプターで、ほぼ1チャプター分です。
(以下は内容が完全なネタバレですので、これから観るぞというかたは読まない方が・・・)
放心しているかよ子、深々と雪が降り積もり・・・静かに歩み寄る靴音、復員兵の足下、そして
「どうしたの・・・」と話しかける声に鳥肌。こんなに優しいトーンでのセリフまわし、いまだかつて聴いたことが無いと思えるほどに、震えました。そして・・・もう、このシーンだけなのに、こちらも半泣き。
外地で終戦を迎え、死を踏みとどまって返って来た復員兵は、唯一の生きる希望だった娘の笑顔に出会えず、焼け落ちた誰もいない自宅前で崩れ落ちる、もう生きる希望もないし、なんのためにあんな思いをして戦ってきたのかも判らない・・・と、自分を語る声が、だんだんと嗚咽を含み、鼻声になり、セリフの合間では息継ぎの瞬間にわずかに鼻をすする音、そして次ぎに出たセリフは泣くのを堪えた揺らぐ声・・・
最高の絶品でした、ブラピの泣くデビルのシーン以来、涙が勝手に流れて、ややもすると号泣してしまいそうな自分を抑え、静かに、しかし押し殺した哀しみの言葉が、もう、ずーんと胸に響きます。でもやがて、かよ子に励まされて、生きる力と、半分のさつまいもを分かち合い、復員兵は元気を取り戻して家族を捜しに行く。そういうシーンです。ここまで演じられる人になったのかと思うと、ファンとしては感慨無量です。
「冬の蝉」蝦夷戦記
とうとう、蝦夷での戦闘シーンと二人の悲劇の再会まで、一気に話が進みます。第3巻が東京悲話ですから。
そんなわけで、前半はPVのあのシーンがハイライト、いやぁ実際にTV画面で生みたいな素敵な音響条件であの声を聴いたら、もう、なんでしょうか、背中がぞくぞくしました。凄すぎる・・・なんでしょうかあの色っぽさ、あの儚さ・・・信じられないです。絵の方は、1巻とそれほどクオリティに差はなし、戦闘シーンの方がラブシーンより上手く描けてます(笑)。あのシーンの喘ぎ声の演技は、ドラマCD並、なかなかリアルで男どうしのラブシーンなのが画面もあって新鮮でした。ちょっとブロークバックを思い出しました。
そして、後半のハイライトは戦闘シーンと岩城じゃなかった秋月さんの負傷シーン。森川さんの走っている息はさすが元アメフト部という感じでリアル。リアルすぎて逆に負傷シーンでの苦悶の息や声は、観てるこっちが痛いぐらいで、泣きそうになりました。絵も綺麗で、香籐じゃなかった草加よりも秋月さんの方が綺麗な人という設定で美形に描かれてます。コレぐらいのスピード感は、いいのではないかと(もともとそれほど長い話ではないですし・・・)、なんとなく負傷シーンはCDドラマとはセリフ違った気が・・・印象がちょっと変わります。相変わらず、唐突にちかい形で次へと続く展開。
特典のフリートークは画質が悪いです。あまり良いカメラで収録してないみたいです。なんでかな?
森川さん、収録後だとしたら、秋月がぜんぜん抜けてない感じ(収録前だとしても、きっと役に入り込んでいたのかな)雰囲気が普段とぜんぜん違うというか、静かでおとなしいので、疲れてるのか?実は不調なのかとも思わせるほど気配が静、でもアップにすると穏やかな表情をしてるので、持病の頭痛とかではなく、たぶん単に秋月が抜けてないだけじゃないかと思います。
こういう森川さんはめずらしいですが、改めてこの人は本当に天性の役者さんだなぁと思える瞬間でもあります。あっさり抜け出せる役もあるでしょうが、あんな場面で終わる収録ならなおさら、精神的にかれをサルベージするにはお酒とか外的な刺激がいりそうです。三木さん森久保君が、そんな森川さんの様子に気にかけて気遣っている感じで、トークでもやさしい雰囲気があって、結局この人達も(特に三木さんが)まだ、同じく役をひっぱてるのかもしれないなぁと思えました、こんな状態のこの人達に、ああいう取材は酷ですね。
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03月24日(土)
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