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声優さんと映画とアニメと
by まいける2004
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■ファン冥利さまざま
ここ7年ぐらいずっと毎年鈴鹿へ足を運んでます。その中で知り合ったシューファンと例年行動を共にしてます(1名はこの5月に先に天に召されましたが)例年、朝の出勤を眺めるのを楽しみの一つにしております。金曜から土曜日曜とここ数年毎朝彼らの通勤路のとあるコーナーに立って、友人達はドイツの国旗やらなにやらを手に持って、私はシューのTシャツ着て帽子かぶって(赤い人です、笑)カメラ構えて・・・他のドライバーがとおる時はとりあえずにこやかな笑顔、目線が合えば手を軽く振ったりして・・・でもって本命のシューが通るときは一斉に大声援を送って・・・その場所はあまり一般には知れていないので、金曜は大概私たちのグループだけ、土曜は通りがかりの勘のいい人が加わり、日曜は嫌がおうでも沢山の人が付近を通るので、観客が増えてしまいます。でも、何年目からか写してる写真のシューがにっこりしていることに気がつきました。ある年の日曜、彼はあきらかに地味な服装で(変装してるつもり?)でスクーターに乗って通り抜けようとしました、他のファンはまったく気が着きませんでしたが、私らグループの目をごまかせるほどの変装ではなく、全員で一斉に名前を呼んで声援を送ったところ、ぷぷぷと笑って手を振りながら通り過ぎて行きました。それが・・・今年は彼は引退を表明した最後の鈴鹿です。金曜の朝、いつもの通り、いつもの場所に立っていると、彼はあきらかにこちらを観て満面の笑みをたたえて大きく手を振りつつづけてくれました。この日は雨だったので写真は写せませんでしたがその代わりに優しい彼の笑顔が目に焼き付きました(にこにこ)。ところが、翌日の土曜の朝、もっとすごい事が起きたのです、いつものように私たちが居る当たりを通りかかる彼の車のドライバー側の窓が開いて、手が出ていました、そして私たちの前を車の速度を落とし、満面の笑顔とひと声(なんて言ってたかは聞き取れず)かけて手を振りながら彼は通り過ぎました。私たちの居る区画以外に居て出勤を見送っていた人たちとの情報交換で、状況の不一致が一件、だれも車の窓が開いいるのを目撃して居なかったのです・・・私たちは愕然としました。すなわち、彼はドイツ国旗を持って5年以上連日見送りをしていたファンの前でだけ、窓を開けて挨拶して行ったのです。日曜、私たちの居る区画も含め、ドライバーの出勤経路は黒山の人だかりでした、彼はにこやかな表情でファンを轢かないように慎重に車を走らせながら、多くのファンの大声援を浴びてサーキット向かって行きました、勿論私たちも沢山のファンに混ざっていつもの場所から手を振り声を挙げて彼との接触できる最後の朝を見送りました。彼はいつもの笑顔のまま通り過ぎて行きました。
世界を制覇し歴史に名を刻んだ偉大なドライバーである彼との唯一の接点であった出勤路。世界に居並ぶ数億人のファンの一人でありながらも、唯一ほんの一瞬だけ彼の視界を独占できるファンとしての憩いの出勤見送り、レースウィークの私たちファングループの毎朝の儀式でした。そして300キロ超の速度でもサインボードを読む動体視力の持ち主ですから、きっとドイツ国旗をゆすり彼のファングッズにみを固めて声援を送れば、自分のファンだという認識ぐらいはするだろうという予想から、ほぼ6年間毎年同じ場所で声援を送り続けたのですが、今年は送った声援以上の有り難うを彼から返して貰った気がします。そんな金曜の朝と土曜の朝でした。
何年目から彼が私たちの存在を覚えたのかは不明ですが、すくなくともここ2〜3年は年々通りすがりのやりとりが濃くなって来た気がしたのです。
(去年の日曜のスクーター出勤がとびきり可愛いかったなぁ)
送ったエールが届いているのを確認出来たとき、これもまたファン冥利の瞬間なんだなぁと実感しました。
これ2005年その日曜の朝のスクーターに乗るシューです
10月09日(月)
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